10Gの光モジュールを調達するとき、最初に迷うのが「SRとLR、どちらを選べばいいのか」です。カタログには波長も距離も違う数字が並びますが、実務での判断はもっとシンプルです。本稿では結論から示したうえで、距離が微妙なときの考え方(リンクバジェット)やコストの比べ方まで整理します。個別の型番についてはSR編・LR編もあわせてご覧ください。
SRとLRの選択は、多くの場合「どちらが優れているか」ではなく「どちらのファイバが敷いてあるか」で自動的に決まります。SRはマルチモード(MMF)専用、LRはシングルモード(SMF)専用で、互いに互換性はありません。つまり判断の順序はこうです。
SRはOM3で300m、OM4で400m。LRは10km。この2つの間には大きな開きがありますが、実際の現場では「500m」「1km」といった中途半端な距離が出てきます。選択肢は次のとおりです。
カタログの到達距離は、あくまで理想条件での最大値です。実際のリンクが成立するかはリンクバジェット(光パワーバジェット)で判断します。考え方は難しくありません。
特に見落とされがちなのがパッチパネルの数です。距離が短くても、途中に何段もパッチパネルが入るとコネクタ損失が積み上がり、リンクが不安定になることがあります。距離が規格値に近い場合は、モジュールのDDM機能で実際の受信光レベルを確認するのが確実です。
モジュール単体ではSRの方が安価です。しかし総コストで見ると話が変わることがあります。
短距離が中心のデータセンター内配線ならSR、拠点間や将来の高速化を見据えるならSMF+LR — これが基本的な考え方です。ファイバ自体の選び方は「光ファイバの選び方」で詳しく解説しています。
SR・LRどちらを選ぶ場合も、互換モジュールの確認事項は共通です。①機種に合わせたコーディング指定が可能か、②DDM対応か、③認証・製造品質、④保証と初期不良対応、⑤国内サポート — 詳しくは「互換光トランシーバ選定の5つのチェックポイント」をご覧ください。
VELRAではSFP-10G-SR・SFP-10G-LR・SFP-10G-LRM をいずれも全数互換テスト・3年保証・国内サポートでご用意しています。「この距離でどちらを選べばいいか」「既設ファイバの種別が分からない」といったご相談も歓迎です。