10Gのデータセンター内配線で最も多く使われているのが SFP-10G-SR です。安価で消費電力も低く、ラック内・ラック間の標準的な選択肢ですが、実際の調達では「SR-Sとは何が違う?」「うちのファイバで何メートル届く?」「他社スイッチの型番だとどれ?」といった疑問が必ず出てきます。本稿では規格の基本から互換モジュール選定の勘所までを整理します。前回のSFP-10G-LR編と合わせてご覧ください。
SFP-10G-SRが準拠する10GBASE-SRは、IEEE 802.3aeで定められた10ギガビットイーサネットの短距離仕様です。物理仕様は次のとおりです。
SRの到達距離を一律「300m」と覚えている方が多いのですが、正確にはファイバのグレードによって大きく変わります。同じモジュールでも、既設ファイバがOM1かOM3かで10倍近い差が出ます。
導入前に必ず既設ファイバの種別をご確認ください。ファイバ側の選び方は「光ファイバの選び方」で詳しく解説しています。
Ciscoの型番には標準の SFP-10G-SR と、S-Classと呼ばれる SFP-10G-SR-S があります。LR系と同じ考え方で、光学仕様(850nm・OM3で300m)は両者とも同一です。違うのは付加機能で、SR-Sは拡張温度範囲やFCoEなど一部機能を省いてコストを下げた廉価版という位置づけです。一般的なデータセンター・企業ネットワークのイーサネット用途であれば、多くの場合SR-S相当で要件を満たせます。
既設ファイバがOM1・OM2で距離が届かない、あるいは300mを超える区間がある場合の選択肢は3つです。
10GBASE-SRはIEEEの共通規格なので、各社から同等品が出ています。代表的な対応型番は次のとおりです。
ただし多くのスイッチはモジュールのEEPROM情報(ベンダーID)を確認するため、他社向けコーディングのモジュールをそのまま挿しても認識されない場合があります。機種をまたいで使う場合は、それぞれの機種に合わせたコーディングでご用意ください。
互換SRモジュールは純正品の数分の一で調達できますが、確認すべき点は変わりません。①機種に合わせたコーディング指定が可能か、②DDM対応か、③認証・製造品質の裏付け、④保証と初期不良対応、⑤日本語サポートの有無 — 詳しくは「互換光トランシーバ選定の5つのチェックポイント」をご覧ください。
VELRAのSFP-10G-SR互換モジュールは、850nm・OM3で300m・DDM対応。主要メーカー向けのコーディングでご用意し、全数検査・3年保証・国内サポートでお届けします。既設ファイバの種別が分からない、距離が届くか判断したい — そうしたご相談も歓迎です。