光トランシーバを正しく選んでも、組み合わせる光ファイバが合っていなければ、本来の性能も距離も出ません。むしろ「モジュールは合っているのにリンクが不安定」というトラブルの多くは、ファイバ側に原因があります。本稿では、マルチモードとシングルモード、そしてOM3/OM4/OM5の違いと選び方を整理します。
光ファイバは大きく2種類に分かれます。マルチモード(MMF)は太いコア(約50µm)を持ち、850nmのVCSELレーザーと組み合わせて短距離を安価に伝送します。シングルモード(SMF)は細いコア(約9µm)で、1310/1550nmのレーザーにより長距離・大容量に強い反面、光学部品のコストは上がります。短距離はMMF、長距離はSMF——これが大原則です。
マルチモードには性能の異なる世代があり、ケーブル外被の色で見分けられます。
OM3とOM4は相互に接続できますが、リンク全体の到達距離は低い方の世代に引っ張られます。混在させる場合は注意が必要です。
シングルモードにも種類があります。G.652は最も一般的な標準SMFで、長距離リンクの定番です。G.657は曲げに強い(曲げ損失が小さい)タイプで、配線スペースが狭く急な曲げが避けられない屋内配線や成端箱まわりで威力を発揮します。長距離はG.652、取り回し重視はG.657、と覚えておくと選びやすくなります。
ファイバの種類だけでなく、コネクタ形状もモジュールと一致させる必要があります。SFP/SFP+/SFP28系は2芯のLCコネクタ(デュプレックス)、QSFPのSR4のような並列伝送は多芯のMTP/MPOコネクタを使います。モジュール・ファイバ・コネクタの3点が揃って初めて、設計どおりの性能が出ます。
VELRAの各モジュールは、対応ファイバ・コネクタ・到達距離をすべて製品ページに明記しています。お使いのファイバ種別と接続距離をお知らせいただければ、適合するモジュールをご提案します。