DDM(デジタル診断モニタリング)活用入門 — 光リンク障害の予兆を見逃さない

2026.05.22|技術コラム|潤徳商事株式会社

現代の光トランシーバのほとんどは、DDM(Digital Diagnostic Monitoring/DOMとも呼ばれます)という自己診断機能を備えています。これを活用すると、リンクが切れる前に劣化の兆候を捉えることができます。

DDMで監視できる5つの値

  • Temperature — モジュール内部温度。上昇傾向は通風不良や劣化のサイン
  • Supply Voltage — 供給電圧。スイッチ側電源の異常検知に
  • TX Bias Current — レーザー駆動電流。経年劣化で増加する傾向
  • TX Power — 送信光パワー。低下はレーザー劣化の兆候
  • RX Power — 受信光パワー。低下はファイバ汚れ・曲げ・対向側劣化のサイン

実践:まず「正常値の記録」から

導入直後に各ポートのDDM値を記録しておくと、その後の変化を比較できます。多くのスイッチでは show interfaces transceiver 系のコマンドやSNMPで取得可能です。特にRX Powerの緩やかな低下は、コネクタ汚れやファイバ劣化の典型的な予兆です。

しきい値アラートの目安

モジュールには出荷時にWarning/Alarmのしきい値が書き込まれており、多くの監視ツールで自動アラートに使えます。運用上は、受信感度の限界より3dB程度余裕を持った段階で点検に入るのが安全です。

トラブル切り分けへの応用

リンクダウン時、DDMを見れば「TX Powerは正常だがRX Powerがゼロ」→ファイバ経路の問題、「TX Power自体が出ていない」→モジュール故障、と一次切り分けが机上で完了します。現地出動の回数を減らせる、地味ながら効果の大きい機能です。

VELRAの光モジュールは全モデルDDM対応(銅線RJ45モデルを除く)。監視設定でお困りの際もお気軽にご相談ください。

本記事は一般的な技術情報の提供を目的としており、特定の構成での動作を保証するものではありません。導入の際は実環境での検証をお勧めします。