FortiGate 用トランシーバの型番一覧 — FN-TRAN-SFP+SR / LR / GC と 1G〜100G の規格・距離

2026.10.23|選定ガイド|潤徳商事株式会社

FortiGate の SFP / SFP+ スロットに挿す Fortinet 純正のトランシーバは、FN-TRAN- で始まる型番が中心です。FN-TRAN-SFP+SR、FN-TRAN-SFP+LR、FN-TRAN-SFP+GC のように、型番の後半を見ればポートの形状と規格がわかります。Fortinet のデータシート(2026年5月26日版)から主な型番を速度別に一覧にし、選ぶときの注意点をまとめました。

結論

  • 10G の光で代表的なのは FN-TRAN-SFP+SR と FN-TRAN-SFP+LR です。SR は 850nm のマルチモード用で、仕様表では OM3 で 300m・OM4 で 550m。LR は 1310nm のシングルモード用で 10km です。
  • LAN ケーブル(RJ45)で 10G をつなぐのは FN-TRAN-SFP+GC(Cat6A 以上で 30m)。80m まで届く FN-TRAN-SFP+GC-T80 もあります。FN-TRAN-GC は 1G(1000BASE-T・100m)の別の製品です。
  • SFP+ の SRI・LRI・ERI のように末尾に I が付く型番は、仕様表の動作温度が −40〜85℃ です(データシートに I の意味の説明はなく、例外もあります)。
  • まず装着先のポートの形状(SFP / SFP+ / SFP28 / QSFP+ / QSFP28)と対応速度を確認します。SFP+ スロットで 1G の SFP を使う場合の扱いは Fortinet Community の記事でも説明が分かれており、FortiGate-100F / 200F では速度を 1000full に固定する必要があるとされています。

型番の読み方

データシートの型番は、おおむね「FN-TRAN-」+「ポートの形状」+「規格」の順に並んでいます。

Fortinet のトランシーバ型番 FN-TRAN-SFP+LRI を FN-TRAN-・SFP+(形状と速度)・LR(規格と距離)・I(SFP+ の SRI・LRI・ERI などは −40〜85℃)に分けて説明し、SFP(1G)・SFP+(10G)・SFP28(25G)・QSFP+(40G)・QSFP28(100G)ごとに主な型番と距離を並べた図
図:FortiGate 用トランシーバの型番の読み方と主な型番(Fortinet Transceivers Data Sheet 2026年5月26日版より作成)
型番の部分意味例
FN-TRAN-Fortinet 純正トランシーバの型番の多くに付く頭の部分FN-TRAN-SFP+SR
SFP+ / SFP28 / QSFP+ / QSFP28ポートの形状と速度(10G / 25G / 40G / 100G)。1G の SFP は形状を省いた型番が多いFN-TRAN-QSFP28-LR、FN-TRAN-SX
SR / LR / ER / ZR光の規格と距離の目安(SR:マルチモード、LR:10km、ER:40km(QSFP28-ER は 20km)、ZR:80km)FN-TRAN-SFP+ER
GCRJ45 の銅線(LAN ケーブル)用FN-TRAN-SFP+GC
末尾の ISFP+ の SRI・LRI・ERI などは、仕様表の動作温度が −40〜85℃。データシートに I の意味の説明はなく、例外もある(FN-TRAN-QSFP28-BIDI-I は 0〜70℃)FN-TRAN-SFP+LRI
BD / BU など1芯で送受信する BiDi。送受信の波長が逆の2種類を組み合わせて使う(別々に発注)FN-TRAN-SFP+BD27 と BD33

データシートには、一部に FG-TRAN- や FR-TRAN- で始まる型番もあります(FR-TRAN-SX など)。

主な型番の一覧(1G〜100G)

データシートの仕様表から、主な型番を速度別に抜き出しました。100M・2.5G・BiDi・400G などの型番は省いています。

1G(SFP)

型番規格媒体距離コネクタ
FN-TRAN-SX1000BASE-SXマルチモード(850nm)220m / 500mLC
FN-TRAN-LX1000BASE-LXシングルモード(1310nm)10kmLC
FN-TRAN-GC1000BASE-T銅線100mRJ45

10G(SFP+)

型番規格媒体距離コネクタ
FN-TRAN-SFP+SR10GBASE-SRマルチモード(850nm)300m(OM3)
550m(OM4)
LC
FN-TRAN-SFP+SRI10GBASE-SRマルチモード(850nm)300m(OM3)
400m(OM4)
LC
FN-TRAN-SFP+LR10GBASE-LRシングルモード(1310nm)10kmLC
FN-TRAN-SFP+LRI10GBASE-LRシングルモード(1310nm)10kmLC
FN-TRAN-SFP+ER10GBASE-ERシングルモード(1550nm)40kmLC
FN-TRAN-SFP+ZR10GBASE-ZR
(IEEE 規格外)
シングルモード(1550nm)80kmLC
FN-TRAN-SFP+GC10GBASE-T銅線(Cat6A 以上)30mRJ45
FN-TRAN-SFP+GC-T8010GBASE-T銅線(Cat6A 以上)80mRJ45

25G(SFP28)

型番規格媒体距離コネクタ
FN-TRAN-SFP28-SR25GBASE-SR
10GBASE-SR
マルチモード(850nm)100mLC
FN-TRAN-SFP28-LR25GBASE-LR
10GBASE-LR
シングルモード(1310nm)10kmLC

FN-TRAN-SFP28-SR / LR は、発注情報(Ordering Information)では「25 GE / 10 GE」と記載されています。

40G(QSFP+)

型番規格媒体距離コネクタ
FN-TRAN-QSFP+SR40GBASE-SR4マルチモード100m(OM3)
150m(OM4)
MPO-12
FN-TRAN-QSFP+LR40GBASE-LR4シングルモード10kmLC

100G(QSFP28)

型番規格媒体距離コネクタ
FN-TRAN-QSFP28-SR100GBASE-SR4マルチモード100m(OM4)MPO-12
FN-TRAN-QSFP28-LR100GBASE-LR4シングルモード10kmLC
FN-TRAN-QSFP28-CWDM4100GBASE-CWDM4シングルモード2kmLC

出典:Fortinet Transceivers Data Sheet(2026年5月26日版)の仕様表・発注情報

10G の SR・LR・GC はどう選ぶか

FortiGate の SFP+ スロットで使う 10G のモジュールは、つなぐケーブルで決まります。

  • マルチモードファイバなら SR — OM3 で 300m が目安です。仕様と認証外の警告については「FN-TRAN-SFP+SR の仕様と認証外の警告」で詳しく解説しています。
  • シングルモードファイバなら LR — 10km まで。さらに長い距離は ER(40km)・ZR(80km)です。
  • LAN ケーブル(RJ45)なら GC — Cat6A 以上で 30m(GC-T80 は 80m)です。

SR と LR は波長も使うファイバも違うため、対向とは SR 同士・LR 同士でそろえます(SFP の SR と LR の違い)。

GC は光のモジュールより消費電力が大きく、仕様表では FN-TRAN-SFP+GC が 2.5W、FN-TRAN-SFP+GC-T80 が 1.88W、FN-TRAN-SFP+SR が 600mW です。GC と GC-T80 の動作温度は −5〜85℃ で、デジタルモニタリング(DDM)には対応していません。RJ45 の 10G モジュールの距離・発熱・対応速度の注意点は、「10GBASE-T の SFP+ モジュールの注意点」で解説しています。

SR / LR は、仕様表と発注情報で動作温度の記載が異なります。温度条件の厳しい場所では、どちらの欄でも −40〜85℃ となっている SRI / LRI が候補です(SRI は OM4 で 400m)。

SFP+ スロットで 1G の SFP を使うとき

1G の機器と光でつなぐとき、FortiGate の SFP+ スロットに 1G の SFP(FN-TRAN-LX など)を挿す構成になることがあります。データシートの発注情報では、FN-TRAN-LX・FN-TRAN-GC は「SFP/SFP+ スロット」向け、FN-TRAN-SX は「SFP スロット」向けと記載されています。扱いについては、Fortinet Community の記事でも説明が分かれています。

  • FortiGate-100F / 200F — SFP+ スロットで 1G の SFP を使えますが、速度を既定の auto ではなく 1000full に設定する必要があります。また、1G の銅線モジュール FN-TRAN-GC は非対応とされています(Technical Tip、2020年12月公開)。
  • 2016年の Troubleshooting Tip — 1G のトランシーバは 1G の SFP スロットに挿すべきとされ、10G の SFP+ スロットに挿すとリンクが上がらない、と説明されています。

装着先の機種で、SFP+ スロットが 1G に対応しているかを確認します。CLI では、そのポートで選べる速度を set speed ? で確認でき、速度は次のように固定します。

config system interface
    edit <ポート名>
        set speed 1000full
    next
end

設定後は get system interface physical や diagnose hardware deviceinfo nic <ポート名> で、速度とリンクの状態を確認できます。

互換モジュールを使うときの注意

  • 認証外の警告 — FortiGate に Fortinet 認証外のトランシーバを挿すと、GUI に警告が表示されます。Fortinet の Technical Tip では、多くの場合は通信できるとしつつ、動作は保証されず、TAC はサポートの際に認証品の装着を求めることがあると説明されています。
  • 規格とファイバをそろえる — 対向とは同じ規格・同じファイバ種別でそろえます。
  • 温度 — 設置場所の温度に合った品種を選びます。

VREN の 10GBASE-SR(SFP-10G-SR)・10GBASE-LR(SFP-10G-LR)は、製品ページの対応表に Fortinet 機向けのコーディング(FN-TRAN-SFP+SR / FN-TRAN-SFP+LR 互換)を掲載しています。対応表は参考情報で、実際の対応可否は機種・OS バージョンによって異なります。VREN の SFP-10G-SR は OM4 で 400m、SFP-10G-SR・SFP-10G-LR の動作温度は 0〜70℃ です。10GBASE-T の SFP-10G-T-30 や 25G・40G・100G のモジュールも、装着先の機種名と FortiOS のバージョンをお知らせいただければ、適合を確認してご案内します。評価用サンプルは無料です。

よくある質問

FN-TRAN-GC と FN-TRAN-SFP+GC の違いは?

FN-TRAN-GC は 1G(1000BASE-T)の SFP で、距離は 100m です。FN-TRAN-SFP+GC は 10G(10GBASE-T)の SFP+ で、Cat6A 以上で 30m です。どちらも RJ45 の LAN ケーブルをつなぎます。FortiGate-100F / 200F の SFP+ スロットでは、FN-TRAN-GC は非対応とされています。

FG-TRAN-SFP+SR とは?

2026年5月26日版のデータシートには載っていません。10G の SFP+ の SR として載っているのは FN-TRAN-SFP+SR と FN-TRAN-SFP+SRI です。見積書などで FG-TRAN-SFP+SR を見かけた場合は、現行品の型番を販売店に確認してください。

FN-TRAN-SFP+LR の距離と温度は?

1310nm のシングルモード用で、距離は 10km です。動作温度は仕様表が 0〜85℃、発注情報が 0〜70℃ と記載が分かれています。−40〜85℃ が必要な場合は FN-TRAN-SFP+LRI があります。

まとめ

  • FortiGate 用の純正トランシーバは FN-TRAN- で始まる型番が中心。ポートの形状(SFP / SFP+ / SFP28 / QSFP+ / QSFP28)と規格(SR / LR / ER / ZR / GC)の組み合わせで型番が決まる。
  • 10G は、マルチモードなら SFP+SR、シングルモードなら SFP+LR、RJ45 なら SFP+GC(30m)・SFP+GC-T80(80m)。
  • SFP+ の SRI・LRI・ERI は仕様表で −40〜85℃(I の意味はデータシートに説明がなく、例外もある)。SR / LR は仕様表と発注情報で温度の記載が異なる。
  • SFP+ スロットで 1G の SFP を使う場合の扱いは、Fortinet Community の記事でも説明が分かれる。FortiGate-100F / 200F では速度を 1000full に固定し、FN-TRAN-GC は非対応とされている。

参考資料

本記事は Fortinet, Inc. が公開しているデータシート(2026年5月26日版)と Fortinet Community の Technical Tip に基づく一般的な技術情報です。仕様・対応機種は変更される場合があります。導入前に Fortinet の最新情報をご確認ください。記載の社名・製品名は各社の商標です。