アライドテレシスのスイッチで 10G の光接続を組むとき、マルチモードファイバ用の純正モジュールは AT-SP10SR です。仕様と価格、どの機種で使えるか、そして 10G のモジュールが使えない機種はどれか。同社が公開している製品ページ・インストレーションガイド・モジュール対応表をもとに整理します。
インストレーションガイド(AT-SP10SR / AT-SP10LR 共通)に記載されている主な仕様です。
| 項目 | AT-SP10SR | AT-SP10LR |
|---|---|---|
| 規格 | IEEE 802.3ae 10GBASE-SR | IEEE 802.3ae 10GBASE-LR |
| 中心波長 | 850nm | 1310nm |
| ファイバ | マルチモード(GI62.5/125・GI50/125) | シングルモード |
| 最大伝送距離 | 300m(2000MHz·km) | 10km |
| コネクタ | 2連 LC | 2連 LC |
| 送信レベル | 最小 −7.3dBm | −8.2〜+0.5dBm |
| 受信レベル | −9.9〜−1.0dBm | −14.4〜+0.5dBm |
| 最大消費電力 | 1.1W | 1.4W |
| 動作温度 | 0〜70℃ | 0〜70℃ |
| 保管温度 | −40〜85℃ | −40〜85℃ |
出典:アライドテレシス「AT-SP10SR/AT-SP10LR インストレーションガイド」
マルチモードの到達距離は、ファイバのモード帯域で変わります。ガイドの距離表は次のとおりで、OM1 相当の古いファイバでは 33m までしか届きません。記載の距離は、同じ製品を両端で使った場合の値と注記されています。
| ファイバのモード帯域 | 最大伝送距離 |
|---|---|
| 160MHz·km | 26m |
| 200MHz·km(OM1 相当) | 33m |
| 400MHz·km | 66m |
| 500MHz·km(OM2 相当) | 82m |
| 2000MHz·km(OM3 相当) | 300m |
既設ファイバの種別の見分け方は「光ファイバの選び方」で解説しています。
同じ AT-SP10SR でも、販売区分によって品番が分かれています(標準価格、同社製品ページより)。
| 区分 | 品番 | 標準価格(税抜) | 税込 |
|---|---|---|---|
| 製品型番 | 0766R | 110,000円 | 121,000円 |
| 保守型番 Z5 | 0766RZ5 | 126,500円 | 139,150円 |
| 保守型番 Z7 | 0766RZ7 | 139,700円 | 153,670円 |
| アカデミック型番 N5 | 0766RN5 | 110,000円 | 121,000円 |
| アカデミック型番 N7 | 0766RN7 | 123,200円 | 135,520円 |
同社製品ページの説明では、保守型番(Z5・Z7)はデリバリースタンダード保守 5年/7年付きの保守バンドル品番、アカデミック型番(N5・N7)は文教ユーザー向けに保守付き製品を特別価格で提供する品番です。保守型番 Z1(0766RZ1)は販売終了と表示されています。
アライドテレシスは、どのモジュールをどの機種に装着できるかを「モジュール対応表」で公開しています。2025年11月25日更新版の AT-SP10SR の欄は、次のように分かれます。
x230・x230L・SH230・GS950 シリーズは、対応表で AT-SP10SR が × になっています。10G の光モジュールを手配する前に、装着先がどちらの一覧に入るかを確認してください。拡張モジュールを搭載して使う機種での扱いや、最新の対応状況は、同社サイトの対応表と同社への確認が確実です。
シングルモードファイバで最長 10km をつなぐ LR は、2025年11月更新のモジュール対応表では AT-SP10LRa/I が載っています。製品ページでは「85℃までの高温の使用に対応」とされ、標準価格は 330,000円(税込 363,000円)です。上の仕様表の AT-SP10LR は、インストレーションガイドに記載のある型番です。
対応表で x230・GS950 シリーズなどが × になっている点は、AT-SP10LRa/I も同じです。
アライドテレシスの資料では、AT-SP10SR は同社のネットワーク製品に装着して使うモジュールとして案内されており、モジュール対応表も同社製モジュールと同社製品の組み合わせで作られています。
互換品を装着した機器の保守上の扱いは、契約内容によって異なる場合があります。保守サービス付きで運用している機器に互換品を挿す場合は、事前に販売店や保守窓口に確認しておくのが確実です。
装着したモジュールの情報は、AlliedWare Plus の show system pluggable で確認できます。AT-DC2552XS のコマンドリファレンスでは、ベンダー名・製品名・シリアル番号・製造年月日・種別を表示し、detail を付けると波長やファイバ種別ごとの項目も表示されると説明されています。互換品の場合も、まずここに情報が正しく出るかを確認します。
VREN の 10GBASE-SR・10GBASE-LR は IEEE 802.3ae 準拠・DDM 対応で、動作温度は 0〜70℃(製品仕様)です。製品ページの対応表にあるとおり、アライドテレシス機向けのコーディング(AT-SP10SR / AT-SP10LR 互換)でもご用意できます。なお、AT-SP10LRa/I は 85℃ までの高温に対応しますが、VREN の LR の動作温度は 0〜70℃ です。モジュール本体には5年保証が付き、不具合時は先行交換で対応します(保証・RMA)。
装着先の機種名と AlliedWare Plus のバージョンをお知らせいただければ、適合を確認してご案内します。評価用サンプルは無料です。ヤマハ機の場合は「ヤマハ YSFP-10G-SR / YSFP-10G-LR の仕様と対応機種」をご覧ください。
どちらも IEEE 802.3ae の 10GBASE-SR なので、規格上は対向接続できます。ただ、インストレーションガイドの距離は同じ製品を両端で使った場合の値とされているため、距離に余裕のない構成ではリンクバジェットで確認します。
モジュール対応表では、AT-x230 シリーズの AT-SP10SR は × です。10G の光接続が必要な場合は、対応表で ○ になっている機種を選びます。
製品ページの簡易仕様には「最長400m」とありますが、インストレーションガイドの距離表は 2000MHz·km(OM3 相当)で 300m までです。300m を超える場合は事前に同社に確認するか、シングルモードと LR を検討します。
show system pluggable でモジュール情報が正しく出るかを確かめる。