QSFP+ と QSFP28 の違い — 40G と 100G は同じポートで使えるのか

2026.08.28|選定ガイド|潤徳商事株式会社

QSFP+(40G)とQSFP28(100G)は、外形寸法もコネクタ形状もまったく同じです。手に取っただけでは見分けがつきません。そのため「40G機に100Gモジュールを挿せるのか」「100G機で40Gのまま運用できるのか」という質問が頻繁に出ます。結論から言うと片方向だけ可能です。本稿ではその理由と、実際の選定・配線での注意点を整理します。

結論 — 下位互換はあるが、上位互換はない

  • QSFP28ポート(100G機)に QSFP+モジュール(40G)を挿す → 多くの機種で可能。40Gリンクとして動作します。
  • QSFP+ポート(40G機)に QSFP28モジュール(100G)を挿す → 不可。物理的には入りますが、リンクは上がりません。

理由はレーンの速度にあります。どちらも4レーン構成ですが、QSFP+は1レーンあたり10G(4×10G=40G)、QSFP28は1レーンあたり25G(4×25G=100G)です。40G世代のポートは25Gのシリアル速度を扱えないため、100Gモジュールを載せても信号を処理できません。逆に100G対応ポートは10Gレーンにも対応できる設計になっているため、下位互換が成立します。

ただし下位互換は機種とOSバージョンに依存します。すべての100Gスイッチが40Gモジュールを受け入れるわけではないため、導入前に対応表の確認をおすすめします。

QSFP+とQSFP28のレーン構成の違いと、ポートとモジュールの組み合わせ可否を示した図。QSFP+は4レーン×10Gで40G、QSFP28は4レーン×25Gで100G。QSFP28ポートにはQSFP+モジュールを装着できるが、逆はできない
図:QSFP+ と QSFP28 — レーン構成とポート互換性

40G の選択肢 — SR4 / CSR4 / LR4 / DAC

QSFP+(40G)で選べる主な規格は次のとおりです。

  • QSFP-40G-SR4 — 850nm・マルチモード・MPO-12。OM3で100m、OM4で150m。データセンター内の標準。
  • QSFP-40G-CSR4 — SR4の拡張版。OM3で300m、OM4で400m。既設マルチモード配線のまま距離を伸ばしたいときに。
  • QSFP-40G-LR4 — 1310nm帯の4波長多重・シングルモード・Duplex LC。10km。拠点間接続に。
  • QSFP-40G-DAC — パッシブ銅線。5mまで。ラック内なら最も安価で消費電力もゼロ。

100G の選択肢 — SR4 / CWDM4 / LR4

QSFP28(100G)では距離帯がさらに細分化されます。

  • QSFP28-100G-SR4 — 850nm・マルチモード・MPO-12。OM3で70m、OM4で100m。ラック間・スパインリーフに。
  • QSFP28-100G-CWDM4 — 1310nm帯4波長・シングルモード・Duplex LC。2km。MSA仕様のためIEEE規格ではありませんが、LR4より低コスト・低消費電力で、棟間接続の主力です。
  • QSFP28-100G-LR4 — 同じく4波長・シングルモード。10km。拠点間・DCIの本命。

このほか PSM4(MPO-12・シングルモード・500m)という選択肢もあります。8芯のシングルモードを並列に使う方式で、CWDM4とは配線が異なるため相互接続はできません。

配線の違い — MPO と LC を間違えない

40G・100Gで最も多い手配ミスがコネクタの取り違えです。同じ速度でも規格によって配線がまったく変わります。

  • SR4 系(40G / 100G)MPO-12。12芯のうち8芯(送信4+受信4)を使う並列伝送。MPOトランクケーブルが必要です。
  • LR4 / CWDM4(40G / 100G)Duplex LC。波長多重なので、10Gや25Gと同じ2芯のLC配線がそのまま使えます。

また注意したいのが、40GBASE-SR4 と 100GBASE-SR4 は同じMPO-12コネクタを使いますが、相互接続はできない点です。レーン速度が10Gと25Gで異なるためで、コネクタが挿さることと通信できることは別問題です。波長やファイバ種別の全体像は規格早見表にまとめています。

ブレイクアウト — 1ポートを4本に分ける

QSFPの4レーン構成は、分岐して使うこともできます。ポート密度を上げたいときに有効です。

  • QSFP+(40G)→ SFP+(10G)× 4 — 40Gポート1つを10Gサーバ4台分に。
  • QSFP28(100G)→ SFP28(25G)× 4 — 100Gポート1つを25Gサーバ4台分に。

光の場合はMPO-LCファンアウトケーブル、銅線の場合はブレイクアウトDACを使います。スイッチ側でポートの分割設定が必要なため、対応可否を事前にご確認ください。10Gから25Gへの移行では、この構成が段階移行の要になります。

まとめ — 発注前の確認3点

  • ポートの世代:QSFP+ か QSFP28 か。100G機なら40Gモジュールも使えますが、逆は不可。
  • 配線:MPO-12(SR4系)か Duplex LC(LR4 / CWDM4)か。既設配線に合わせて規格を選ぶ。
  • 距離:100m以内ならSR4、2kmならCWDM4、10kmならLR4。

VELRAでは40G・100Gの主要規格を製品ラインナップに取り揃えています。全数互換テスト・3年保証・国内サポート、Cisco・HPE・Juniper・Arista など主要機種向けのコーディング指定に対応。「この機種に40Gと100Gのどちらを載せるべきか」といったご相談も承ります。

本記事は一般的な技術情報の提供を目的としており、特定の構成での動作を保証するものではありません。下位互換・ブレイクアウトの可否は機種およびOSバージョンにより異なります。CWDM4・PSM4 はMSA仕様であり、IEEE規格ではありません。記載の社名・製品名は各社の商標です。